不動産売却時に外せない4つのポイントを不動産コンサルタントが解説!

不動産売却時における4つの注意点

売却できるもので最も高額なものが不動産でしょう。

不動産を購入したり、相続でもらったりと不動産の入手の方法は一つではありません。
しかし不動産を売却する際にはほとんど場合は不動産会社に任せることになるでしょう。

今回はそんな不動産を売却する際に注意するべきことを詳しく説明していきます。

1.物件についての注意点

自分が売却したい物件については、自分でも詳しく知っていたほうがいいです。

不動産会社に任せることはできますが、あまりに任せすぎるとそれが売却査定に響く恐れがあります。
それではどのように物件を知っていけばいいでしょうか。

現況と登記簿謄本上の差異について調べる

登記簿謄本には、土地や家の大きさや現況の地目、所有者の情報が載っています。
そしてその登記簿謄本上の記録は必ずしも現況と一致するわけではありません。

その中でも多いのが土地の地積の差異であり、地積が異なってしまえば隣地との境界も異なってしまうため、そのまま売却してしまうと、隣地の境界線を越えてしまうなどのトラブルが起きてしまいます。

そのため、あらかじめ現況との差異がないかを確認することが大事になっていきます。

土地以外にも家についての差異もあることがあります。
よくあることが、小屋を作ったり、家を増築して登記をしなかった場合です。

土地には建築できる家の大きさが建蔽率や容積率として決まっており、もしこれを超えてしまっていた場合は違法建築となります。
違法建築の不動産売買の場合は、銀行から資金を借りることができないため、キャッシュでの購入になります。

そうなってしまうと、購入できる不動産会社が限られてしまい査定金額もガクッと下がることでしょう。
そのため、増築や小屋などを建てた場合は売却する前にキチンと登記を行うようにしましょう。

建築当時と法律が変わっている場合

建築物の法律のことを建築基準法と言い、これはかなりの頻度で改正が行われています。
そのため昔建てられた建物と土地を現在の建築基準法に当てはめてしまうと、実は違法になりうるとうことがよくあります。

よくあるのが敷地延長による接道についてです。
現在は道路との接道幅員は2m以上と決められていますが、昔の建物の場合だと2m未満の接道で建物が経っている場合があります。

中にはまったく道路と接道していないような土地に建物が建っている場合も存在します。
もちろん、現在では違法となっており、そのような土地では建物を建てることができません。

つまり再建築不可能となり土地を購入したところで活用できる選択肢がほとんどなくなってしまうのです。
そのため、不動産の査定はかなり下がってしまい、場合によっては金額が付かないこともあります。

しかし再建築不可の物件を専門に買取してくれる業者もいますので、自分の土地が現行法と照らし合わせて、もし再建築不可能だったらそういう専門の業者にお願いするようにしましょう。

抵当権が付いている

不動産を売る際にローンが残っている際は、ローンを完済できる金額で売ることが前提となります。
ローンが残っていると抵当権という権利が設定され、ローンの滞納が続くと抵当権によって不動産の差し押さえが執行されます。

そしてこの抵当権を残したまま不動産を売却したら買主が差し押さえをされる可能性があるので、買主は基本的に抵当権を完済できる金額で買わなければいけません。
しかし、土地はともかく家は年月が経っていれば経っているほど価値がなくなっていき、購入したときの金額そのままで不動産が売れることはほとんどありません。

そのためある程度までローンを返済しないと、不動産会社としてもローンを完済できるほどの金額を出すことが出来ないため、売却が難しくなってしまいます。

2.売却価格の差異

不動産を売却する際に、一番気にするのは売却価格でしょう。
できるだけ高い金額で売りたいと考えるのが一般的ですが、自分の目標金額に届くケースはあまりありません。

不動産の査定金額は一般の人向けの金額ではない

よくある勘違いは、「購入したときはこの金額だったのだから、今ならせいぜいこの金額になるはず」と思い込むことです。
例えば、5年前に5000万円で購入した土地と建物は4000万円で売れるだろうと思っていても、現実的には3500万円程度の査定額になったというケースが非常に多くあります。

実は不動産の価格には「エンド価格」と「業者価格」の二つがあります。
エンド価格とは、一般の人向けの金額で不動産価格の中では一番高い金額に設定されます。

業者価格とは、不動産業者が購入する価格で、購入した後に一般の人に売却するのか他の不動産業者に売却することになります。その際に、購入時の費用や自社の利益を含めるので、どうしても業者価格というのは一般価格よりも価格が下がります。

前述した例を参考にすると、確かに5年経った建物はエンド価格で4000万円でうれるかもしれません。

しかしその価格で売るために、登記費用や税金、必要なら境界確定の測量費や、クリーニング代や修繕費用などがかかるため、どうしても100万円以上の費用がかかるのです。そこに自社の利益を考えると、査定額は3000万円から3500万円程度になってしまうのです。

それ以上の価格を要求しても、上がっても数十万円程度上がるだけで、さらに価格交渉しても不動産会社の利益が無くなってしまいます。
このような事情があるため、売主の考えている価格と不動産会社の考えている価格では違いが出るのです。

査定額と実際の売却額の違い

不動産会社に売却を頼む際に、いきなり売却ではなく査定をしてもらって金額を出してもらうことがほとんどです。

この査定額ですが、信用に値するものですが、会社によっては実際の売却額と違うときがあります。
どういうことかというと、査定をするときは実際に現地に行って現況を確認する会社と、机上のみで価格を出す会社があります。

この中で机上の価格を出す会社には注意が必要です。
机上の価格というのは現況を見ていないため、どうしても高くなりがちです。

そのため、これくらいの査定額になります。と言われ納得して売買契約に移行する前に、そこで初めて不動産会社が現況を確認するのです。
現況を確認すると、ほとんどの場合でイレギュラーを発見します。

例えば、家が予想以上に頑丈そうだったり、周辺の状況があまりよくなかったりとマイナス要素を見つけ、売買契約の際に価格を下げて締結しようとします。
この段階までくると、所有者としても引くに引けなくなり、下がった金額で契約をしてしまうのです。

このようにあくどい不動産会社も少なくないので、そうならないためにも相場をあらかじめ調べておいたり、最初の査定額以下では売らないと言った特約をあらかじめ結んでおく必要があります。

仲介と買取の違い

不動産売却には仲介と買取の二つの種類があります。
仲介は不動産会社に買主を探してもらうことで、買取はその名の通り不動産会社に直接買い取ってもらう方法です。

仲介の特徴

仲介の特徴といえば、依頼した不動産会社の知り合いの不動産屋など複数社に声掛けをしてもらうことで、高い査定額が出やすいという点です。
また、前述したように不当に高い金額の査定を出すところには仲介会社が警戒して再確認などをしてくれるため、査定額通りの金額で売買契約を結べる可能性が高いと言えます。

デメリットは買主が見つからず短期間では売却できない可能性があります。
仲介の場合は需要や金額によって、短期間で決まるか長期間かかるかが決まりますので、売却したい不動産の場所などを考慮しなければなりません。

また、仲介の場合は仲介手数料が発生するので、売買金額がそのまま売主の元にいくことはありません。
大体売買金額の3~5%を仲介手数料として支払わなければならないので、費用面では買取よりもかかります。

買取の特徴

買取の特徴は何といっても直接買取をしてくれるので、すぐに査定額を出してくれることです。
仲介よりも短期間で売れる可能性が高いので、短期間で不動産を売却したい人にはお勧めできる売却方法と言えます。

デメリットは複数社に依頼するのに、わざわざ1社ごとに依頼しなければいけないことや、買取と言いながら勝手に仲介して違う会社の査定額を提示してくる会社もあります。
他にも仲介よりも買取金額が僅かながら下がる傾向にあり、売却価格を重視するのであれば仲介のほうが高いというデメリットもあります。

つまるところ、売却価格を重視するのなら仲介、短期間で売却したいのなら買取がいいでしょう。

3.売却にかかる費用

不動産の売却には様々な費用が発生します。
仲介を依頼する際は仲介手数を取られますが、それ以外にも税金などが発生するのです。

仲介手数料

これは仲介を依頼する際に発生する手数料であり、上限が決められているため計算式を覚えていれば誰でも簡単に計算することができます。

・売却金額が200万円未満:売却金額×5%×消費税
・売却金額が200万円~400万円:売却金額×4%+20,000円×消費税
・売却金額が400万円をこえる:売却金額×3%+60,000×消費税

それ以外の広告費などは売主から不動産会社に依頼しない限りは、不動産会社負担となるので基本的に売主は支払いません。
つまり原則的には仲介を依頼した不動産会社には仲介手数料支払う必要はないのです。

印紙税

これは売買契約書に貼り付ける収入印紙のことを指します。
契約金額で印紙税の額は決まっていきますが、売却金額が億単位にならない限りは高くても数万円となっています。

登録免許税

これは所有権移転の際に発生する登記費用になり、基本的には買主が負担してくれます。
例外的には、登記簿謄本に記載されている所有者の住所が異なっている場合などで、それは事前に売主のほうで移転登記をしなければなりません。

しかし、一般の人は登記の方法とかは分からないと思うので基本的に司法書士に依頼することになります。

譲渡所得税

税金の中で最も高額になるのが譲渡所得税です。
譲渡所得税は、売却した際に発生した売却益に課税される税金で、不動産の所有期間によって税率が異なります。

基本的に購入時よりも売却金額が高くなることはほとんどありませんが、大昔に両親が購入した土地が現在高騰しているというケースもなくはないので、一応覚えておく必要があります。

譲渡所得税の計算

・所有期間が5年以内:所得税30% 住民税9%
・所有期間が5年以上:所得税15% 住民税5%

相続した場合は取得費が不明の場合が多いため、この場合は売却益の5%を取得費として計上し計算することができます。

4.不動産会社の探し方

最後に不動産会社の探し方のポイントをお教えします。
多くの人は三井住友不動産など大手不動産会社に頼ることを考えるでしょう。

確かに長年のノウハウや実績を持つ大手はそれだけで信頼に値するものです。
それは間違いではありませんが、過信しすぎるのはよくありません。

というのも大手というのは、いわゆる綺麗な物件に強いため、癖のある物件には少し弱い傾向にあります。
例えば借地の権利が複雑な不動産、形が悪い土地など様々な悪条件が重なっている不動産の価格は、大手の場合は著しく評価が低くなります。

実例ですが、都内のある土地では一つの土地にいくつもの借家が建っていて権利関係が複雑になっている土地の仲介をしたことがあります。

その際に大手不動産会社と地元の不動産会社の両方に声をかけたところ、大手不動産会社は3000万円程度だったのに対し、地元の不動産会社が1億円近い査定を出し、その金額で契約したことがあります。

もちろんこれは一例であり、全ての大手不動産会社がこのような金額しか出せないかと言ったら、それは違います。
会社によっては、もっと高い金額を出してくれるところもあるかもしれませんが、これだけでも地元の不動産会社の強みというのが分かるかと思います。

また、大手の場合は利益を最優先するため、買取金額が低くなりがちです。

もし高い金額で売りたいのであれば大手不動産以外にも地元の不動産会社に依頼することも大事になります。
地元で長年やっている不動産会社は、すぐにその土地の相場が分かり、なおかつ地元の不動産仲間にすぐ協力を促してくれるため、短期間かつ高い金額で査定金額を出してくれる可能性が高いです。

大手を信用するなとは言いませんが、大手一辺倒で依頼せず、地元の不動産会社にも依頼して査定してもらうのも不動産を高く売るコツなのです。

まとめ

不動産を購入するのと同じくらい、不動産を売却するのは人生において重要な事態です。
その際にかかる費用や税金などをキチンと頭に入れておかなければ、悪質な不動産会社に不当に請求されたとしても指摘することができます。

また売却金額を高くしたいのであれば、仲介か買取かを考え、不動産会社の選び方も重要になってきます。
このように不動産の売却は一筋縄ではいかないものなので、出来るだけ自分でも知識をつけて、不要なトラブルに巻き込まれないように売却するようにしましょう。

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