共有名義の土地を売却する3つの方法って?不動産コンサルが徹底解説!

土地には所有権が存在し、複数の人が所有権を持つ共有名義も珍しくありません。

共有名義になる原因としては、土地を複数人で相続した場合や、夫婦でマイホーム用の土地子を購入する際にお互い資金を出し合ったなどが挙げられます。

この共有名義は、メリットもありますが、デメリットも多いため、売却する際も苦労することが多いです。

そこで今回は共有名義の土地を売却する方法について解説していきます。

 

所有権と持分の関係

土地の所有権を持つ人が複数いた場合、土地全体に対してどのくらいの権利を持っているかを示す、持分割合というのが存在します。

例えば、二人で共有名義した場合では1/2同士の持分が多いですが、中には1/10と9/10などの持分割合の場合があります。

この持分割合については登記簿謄本で確認することがあります。

 

共有名義と持分割合について

一つの土地が二人または三人の共有名義であった場合でも土地自体は一つしかありません。

あくまで共有名義の持分割合とは、権利の割合であり、土地の面積の割合ではないのです。

そのため、勘違いしやすいのが「持分割合に応じた面積の権利」ではなく、「持分割合に応じた土地の権利」であることを忘れないことです。

 

そのため、もし共有名義の土地を売る場合でも共有者全員が売却に承諾しなければならず、一人でも売却に反対してしまえば土地を売ることができないのです。

共有名義者の一人が勝手に土地を売ろうとしても、不動産会社が必ず共有名義の人に売却承諾の確認連絡をするので、勝手に売ることも難しいのです。

 

この承諾の際にトラブルになりやすいのが、一番持分割合が大きい人に関してです。

「自分が一番持分持っているから、自分に従え」といった強制はできません。

あくまで権利の持分の差であり、持分の小さい人の権利を妨害することはできないのです。

そのため、共有名義の土地の売却はトラブルになりやすいのです。

 

持分の確認方法

共有名義の場合は、基本的に登記する際に互いで確認するため、覚えている人は覚えているものです。

しかし人間、忘れることもあり土地の持分の割合を分からなくなってしまうケースがあります。

そういった場合は、法務局に保管されている登記簿謄本を取得するのが一番確実です。

手数料が数百円かかりますが、数十分で取得することが可能です。

 

登記簿謄本には共有者の氏名と住所、持分割合が記載されています。

よくあるケースとして、相続したのち、相続登記を忘れたケースです。

相続登記を行っていないと、前の所有者の情報しか書いていないため、確認することができません。

その場合は、相続が開始された時点の法定相続分か、遺産分割協議で決まった相続分が、各相続人の持分として割り当てられます。

 

共有名義の土地の売却について

共有名義の土地の売却についてはいくつかの方法があります。

それぞれについて解説していきましょう。

 

自分の持分のみ売却

土地自体の売却については、前述したとおり、共有者全員の承諾が必要です。

しかし自分の持分だけを他の人に売ることは承諾なしでも行うことが出来ます。

 

共有持ち分だけの売却となると、特別な手続きが必要な感じもしますが、現実には通常の売却の手続きと変わらず、契約を結んで、売却代金の受け渡しと同時に所有権の移転を登記します。

 

しかし、共有持ち分の売却というのはかなりハードルが高く、普通の不動産業者ではほとんど取り扱ってくれません。

不動産業者としても持分を持っているだけで、土地に何もできないため購入する意味があまりないのです。

そのためこういった持分の売却というのは、共有者同士で行われることが多いです。

 

しかし不動産業者の中には、共有名義の売買や共有名義の持分専門の不動産業者も少なからず存在するので、自分で探して査定をお願いすることもできます。

持分を売った場合

相続などが発生して、土地が複数の相続人に相続された場合、持分が登記されていなくても法律上は、各相続人の法定相続分の持分が発生します。

その持分については、相続人たちは自分の相続分を譲渡もしくは売却することができるのです。

 

しかし遺産分割協議の前に相続人のうちの誰かが勝手に持分を売却もしくは譲渡した場合はどうなるのでしょうか。

実は相続に関しては、他の相続人が一方的に相当の対価で取り戻す相続分取戻権というものが存在します。

これは他の相続人が無断で第三者に譲渡した際に発生し、譲渡してから一か月以内であれば行使することが可能です。

 

これは第三者に相続分が譲渡されることによる、遺産分割協議へ第三者が介入することを防ぐための権利です。

遺産分割協議へ第三者が介入してしまうと、トラブルは必至であり、それが長引くことは容易に想像できます。

 

では土地の持分だけを第三者に売却した場合はどうでしょうか。

この場合では相続分取戻権の行使はできません。

何故かというのと、譲渡されたのが相続分全体ではなく、遺産分割協議全体への影響は与えられないという見解から、特定の不動産の持分にすぎないときは相続分取戻権の行使は出来ないという判決が出ているからです。

 

そのため、土地の持分だけ第三者に売却した場合は、第三者に同意を取り付け持分を買い戻すことしかできないのです。

 

分筆して売る場合

土地の分筆とは、一つの土地を二つ以上に切り分けて、それぞれに所有権を持たせることです。

許攸名義の場合は、広い土地を分筆して、それぞれの持分に応じた面積で分け合って、それぞれを単独の土地として管理するケースが多いです。

そのため、共有名義のように売却する際の他の共有者の承諾は必要なく、土地も自由に使うことが出来るため、トラブルが起きにくいというメリットがあります。

しかし分筆前にはある程度トラブルが起きる可能性があり、それを避けるのは少々難しいでしょう。

 

土地の分け方について

分筆の際にトラブルになりやすいのが、土地の分け方についてです。

どのように土地を分けるかによって、土地の価値に差が出たり、形が悪く活用しにくいといったことが起きる可能性があります。

持分に応じた土地の価格にならないのであれば、相続人は納得しないので、中々難しい問題なのです。

 

特に、一辺だけ道路に接している土地の場合は、道路に接する土地と接しない土地に分けてしまうと、接していない土地では建物が建てられないため価値が激減してしまいます。

そのため、両方とも土地が道路に接するように分筆しなければいけないのですが、持分次第では土地が細長くなってしまい、活用できないといった状況になりかねません。

 

このように仮に持分が1/2ずつだったとしても、土地の面積が半分になるように分筆したときに片方の土地の価値に大きく影響を与えかねません。

そのため、共有名義の土地の分筆は非常に難しいのです。

 

売却後に持分割合で分ける

こちらは共有者全員の賛成が必要ですが、許攸名義の土地を売却し現金に換えてから、持分に応じて金銭を分配する方法です。

この方法であれば、土地を分筆する時のようなトラブルは起きにくくなります。

 

共有名義の土地の売却方法

共有名義の土地を売るためには、全員の売却の意思を確認必要があります。

そして手続きの際には共有者全員が立ち会って、売買契約書に署名及び実印での押印を必要とします。

 

しかし共有名義が二人とかの場合はいいかもしれませんが、これが4人や5人に増えた場合、日程の調整が難しくなり、中々売却が進まないなどの事態に陥る可能性があります。

その場合は、誰か代表者を決めて、他の共有者からの委任状を用いることで対応することができます。

 

委任状があれば、委任状で与えられた権限の範囲内において、本人に代わって売却手続きが可能になり、代表者一人だけで売却手続きが可能になるのです。

しかし委任状と添付書類の全てがそろっている場合でも、委任した共有者への売却の確認が行われるので、委任した共有者はその確認に対して対応しなければなりません。

 

共有名義の土地を売る際の注意点

経費関係

売却が共有者同士で合意され、売却になった場合は共有名義の土地を売却して得た代金や経費は全て持分に応じて全員に分割して支払うことになります。

その場合、利益が出たときに課税される譲渡所得税なども共有者全員がそれぞれ確定申告する必要があり、誰か代表を決めて支払わせるといった行為はできません。

 

無償で名義変更する場合

共有名義の土地の処分で考えられるのが、誰か一人の名義に変更してから売却して、その後お金を分け合う方法です。

これならば、いちいち委任状や面倒な売却の手続きをしなくて済むので、スムーズに売却活動に移ることができます。

 

このケースの気を付けなければいけない点は、相続が絡まない状況で名義変更してしまうと、それは贈与とみなされ、所有者は贈与税の課税対象になってしまいます。

贈与税の税率は数ある税金の中でも特に高く、最低でも10%、最大では55%と売却金額の半分以上を税金に当てなくてはなりません。

そうなってしまうと損にしかならないため、基本的には少し手続きに手間がかかっても委任状による売却を行ったほうがいいでしょう。

 

まとめ

共有名義の土地の売却で重要なのは、共有者同士の人間関係です。

例えば、相続で何もトラブルも起きずに売却できたのなら問題はありません。

しかし、離婚したから売却するケースや、相続した人間同士の意見が割れるなどの事情があれば、それは不動産の流動性にも影響します。

 

具体的には悪い噂が立ってしまい、買い手がそこを気にして買わなくなる場合もあるのです。

不動産業者としてはそういった事情も考えて売却金額を考えるので、土地の価値が下がる原因にもなります。

 

そのため、なるべく高い金額で売りたいのであれば、一度共有者同士の人間関係を改めてから売るほうがいいでしょう。

 

近年では少子高齢化の煽りを受け、土地を相続する人が増えてきています。

その際に、共有名義で土地を相続した際に素早く対応できるように知識を蓄えておかなければ、後で後悔する可能性もあります。

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