マンションは売るか貸すかどっちがいい?不動産のプロが2018年の答えを示す

急な転勤や離婚で今持っているマンションを手放さなければならない、もしくは相続で両親が所有していたマンションを相続してしまったなど、所有しているマンションを余してしまうという人も中には多いのではないでしょうか。

その際に悩むのは、売却してすぐに現金に変えるのか、賃貸として貸し出して長期間の利益を得るかだと思います。

早急に次の住み家を確保しなければいけない人は売却を考えると思いますが、急いで現金に変えなくてもいいケース、例えば相続ですが、その際は賃貸に出すこともできます。

しかし売却するのか賃貸として貸すのかは、どちらも違った特徴があります。

そこで今回はマンションを売る、または貸す際に注意しておきたい点について解説していきます。

売却と賃貸に関わる収入と支出について

売却と賃貸ではどちらがお得なのか。

これは一概には言えません。

売却では一括で多額のお金が手に入りますが、賃貸では売却金額と同等の金額を収入で得るまでには年利が高くて10年、年利が低ければ15年以上かかることもあります。

しかも年利の場合は人がずっと入居していることを前提に計算しているため、長く人が入居していない状況が続くとさらに長引くことがあります。

その間にも固定資産税などの税金や管理費などの支払うべき支出があるため、そんなりと回収できるまで長い時間を要することもあります。

そこで、最初に売却と賃貸による収入と支出について解説していきます。

・売却の場合の収入と支出

マンションを売却した際の収入は売却代金です。

一番わかりやすい収入であり、賃貸と比べて多額のお金を受け取ることができます。

部屋の大きさや築年数にもよりますが、数百万円から数千万の金額を受け取ることができます。

・支出

しかし売却の場合は、売却代金全ての金額を受け取ることはできません。

マンションを売却する場合、ほとんどの人が不動産会社に仲介を依頼することになるでしょう。

不動産会社に仲介を依頼して、売買が決まった場合は不動産会社に仲介手数料を支払うことになります。

仲介手数料は売却代金の3~5%と法律で決まっており、どの割合をかけるのかは売却代金によって変わります。

仲介手数料の他にも契約する時に貼り付ける印紙代、また売却する際に必要だと感じたら修繕やクリーニング費用などもかかる場合もあります。

・賃貸の収入と支出

・収入

賃貸の場合は売却のように収入が一つだけとは限りません。

月々の賃料は当たり前ですが、新しい入居者が契約したときに敷金と礼金を収入として手に入れることができます。

しかし、敷金は退去時に部屋のクリーニング代として使われるので敷金全部がそのまま収入になるわけではありません。

他にも契約の更新にかかる更新料も収入として懐に入ります。

・支出

賃貸にかかる支出は売却する時よりも多く、なおかつ毎月かかるものもあります。

最初にかかる費用と言えば、売却と同じように仲介を依頼した不動産会社に支払う仲介手数料です。

基本的に仲介手数料は家賃の半月分~1ヶ月分のところがほとんどです。

さらに仲介手数料の他にも、不動産会社に管理を委託している場合は管理委託費という名目で賃料の5~10%を不動産会社に支払う必要があります。

入居者が退去したら、次の入居者が入る前に修繕やクリーリングを行う必要があります。

これは前入居者が常識的な使用を続けていたら敷金で賄える程度の金額になるので、そこまで頻繁にかかるコストではないでしょう。

そして毎年かかる税金として固定資産税と都市計画税があります。

都市計画税に関しては市街化区域外のマンションであれば支払う必要がありませんが、固定資産税については必ずかかるものなので、忘れずに支払うようにしましょう。

売却する時の注意点

売却というのはただ単に売るというわけにはいきません。

所有者としてはなるべく高い金額で売りたいと考えるものですが、中にはとりあえず売りたいと考える人もいるでしょう。

しかし事情によっては中々売れないというケースもありえますので、売却する時の注意点を解説していきます。

・ローンが残っていると売りづらい

マンションを購入する際に一括で購入する人は少ないでしょう。

多くの人は頭金を支払って残りはローンで支払うことになると思います。

このローンが残っていると、物件というのは急激に売りにくくなるのです。

ローンが残っている物件を売る際には、売却代金でローンを完済しなければいけません。

もし売却代金でローンを完済できなかった場合は、買主が残債を支払うことになり、ローンの額が分からないのに買おうと思う人は少ないでしょう。

そのため、基本的に仲介を依頼している不動産会社には残債を伝えることになり、周辺のマンション相場が残債よりも低かった場合、売却は難しくなってきます。

・共有名義の場合

マンションの共有名義となると、多くは夫婦や親子が一緒のケースが多いです。

その共有名義のマンションを売るためには共有人全員の許可を得る必要があります。

夫婦や親子などの場合は許可を得るのはそこまで難しいことではありませんが、問題は相続した際に相続人が複数人いた場合です。

こういった遺産分割協議というのはトラブルが起きやすく、ほとんどの相続人が売却に賛成しても一人が反対すれば売ることが出来ません。

相続人全員が賛成して売却しようとしたが、契約直前になって一人が反対したから契約が白紙になったという話も珍しくなく、複数の相続人がいた場合の売却というのは難しいのです。

賃貸する時の注意点

売却する時と同じように賃貸する時にもいくつか注意点があります。

特にローンが残っていると賃貸でも致命的であり、トラブルになる可能性もあります。

・ローンが残っている場合

基本的に住宅ローンは資金の使途が住宅に限られていることが多く、名義人がその住宅に居住していることを条件に融資が行われています。

親族など近しい関係の者の居住なら認められることはありますが、誰か見知らぬ人に賃貸として貸し出すことについては認めていない場合が多いです。

そのためローンが残っている状態でマンションを貸し出してしまうとローン契約上の違反行為となるため、金融機関は賃貸として貸し出すのを認めません。

実際のケースでは、住宅用ローンを組んでマンションを購入した人が途中から無断で賃貸として貸し出しをはじめ、金融機関にばれた際にはローンの一括返済を求められたこともあります。

しかし、金融機関によっては許可してくれるところもあるようなので、一度ローンの契約書に目を通してみて確認してみましょう。

・大家としての業務

賃貸業というのは家を貸し出しただけでは終わりません。

入居者の管理として毎月発生する家賃の回収や、振込が遅れている入居者への対応もしなければなりません。

他にも近隣住民からのクレーム対応や、あらかじめ設置していた家具が壊れたり、水道などのライフライン関係のトラブルなどの対応をしたりと中々大変な仕事です。

しかし管理業務を不動産会社に任せることもできます。

管理を委託することで大家としての仕事はグッと減りますが、毎月管理委託料を支払うことになるので、毎月の支出と仕事の苦労を天秤にかけてどっちが合っているかを考えたほうがいいでしょう。

結局、売却と賃貸のどちらがいいのか

売却と賃貸の収入と支出、そして注意点について述べてきましたが、結局のところどちらがいいのでしょうか。

その見極め方を解説していきます。

・立地を考える

マンションというのは立地が非常に重要になってきます。

立地の特性上、利便性が高く人もたくさんいるようなエリアというのは賃貸で貸しても安定した収入を得られる可能性が高いです。

しかし人の出入りが少なく、駅からも20分以上離れているようなマンションというのは余程の都会でもない限りは賃貸として難しい傾向にあります。

例えば東京都23区ならば、そのような条件のマンションでも賃貸でも貸し出すことはできます。

しかし、地方となると人の出入りが少なく、なおかつ持ち家率が高い傾向にあります。

平成25年の調査では持ち家率一位が富山県で79.4%、二位の秋田県で78.1%とどちらも八割近い持ち家率を誇っており、このような地域で賃貸として貸し出しても借りてくれる可能性は高くないでしょう。

逆に東京都や沖縄県のような持ち家率が50%を切っている地域ならば、賃貸として貸しだしても成功する可能性があります。

・空室率を把握する

空室率というのは毎年発表されている賃貸住宅空室率調査で明らかにされているもので、各都道府県ごとに現在どのくらいの賃貸住宅が空室になっているかが調べられています。

例えば一番空室率の低い都道府県は沖縄県となっており、脅威の11.7%です。

これは二位の東京都の14.5%よりも3%近く話しており、このような地域であれば賃貸として貸し出しても空室のリスクは少ないでしょう。

では逆に空室率の高い地域はどこかというと、群馬県、岐阜県、青森県、茨城県、長野県、山梨県、福井県です。

こちらの地域の空室率は25%を超えており、4つに1つの賃貸住宅が空室であることを示しています。

そのような地域となると空室リスクも高まっており、立地によっては全然人が入居しないということになりかねません。

このように、マンションのある都道府県の空室率を調べていくのも一つの目安となるでしょう。

・築年数を考える

借りる側に立ってみると、築年数というのは賃貸として借りる際に非常に重要な目安になります。

あまりに古すぎると設備が古かったり、内装が汚れていたりといい印象は与えられません。

ではリノベーションをしたらどうかと考えますが、マンション自体が古いと旧耐震構造になっている可能性が高く、そこに不安を感じる人もいます。

特に2011年に発生した東日本大震災以降からそういった意識が高まっており、あまりに古い物件というのは避けられている傾向にあります。

まとめ

売却と賃貸というのはどちらが良くてどちらが悪いと言えるものでありません。

それはマンション自体の立地や築年数、そして現況の状態に非常に左右されるものであり、立地が悪いのに貸し出してしまった場合は将来的に損を被る可能性があります。

その点、売却は高い確率で現金を生み出してくれる方法なので、安定感はあります。

しかし、賃貸として貸し出したほうが将来的に収入を得られたといったこともあるので、そういった後悔や損をしないためにも事前にそのマンションの特性を把握しておくことが重要になります。

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