遊休農地の活用方法と固定資産税を不動産コンサルタントが解説!

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昨今の日本では少子高齢化の問題が表面化してきており、その中の一つに遊休農地の増加があります。

若者が少なくなってきたことと農業に関心を持つ人が少なくなってきた結果、農業を行っている高齢者や採算が取れなくなった農地が放棄され、国全体の自給率の低下が懸念されています。

さらに、両親から農地を相続したとしても相続人が農家ではない場合が多く、そうなれば農地の活用法がなく、放棄されているケースも増えてきています。

農地というのは、何個かの種類に分けられており、場合によっては耕作目的以外の用途が認められていない農地も少なくなく、そうなってくると手の施しようがありません。

しかしそういった農地でも選択肢は狭いですが活用方法が存在します。

そこで今回は遊休農地の活用方法と、それにかかる固定資産税について解説していきます。

遊休農地の固定資産税について

よく農地は税金が安いという話を聞いたことあると思います。

確かに農地は宅地などといった実用性が高い土地とは違い、固定資産税が非常に安く設定されています。

しかし、この農地というのは登記簿謄本上の地目ではなく、現状の状況を指して言われる土地のため、例え地目が農地であっても、現状が草木がぼうぼうと生えている荒れ地ならば農地と認められず、宅地並みの高い税金が設定されます。

さらに遊休農地はこれからさらに増税されることになっているのです。

・遊休農地の増税について

前述した農地集積バンクというシステムですが、現状としてそこまで頻繁に動いているわけではなく、一般の農地ども高くはありません。

そこで政府は農地集積バンクをより多くの人に使ってもらうために、農地集積バンクに農地を登録した農地の固定資産税を減らし、現在まで遊休農地になるまで放置した農地については固定資産税を増やす措置を平成29年から始めることにしました。

政府は全農地の8割が大規模農業を行う農地で耕作されるように目標を設定していますが、現状として5割前後しか達成できておらず、その理由に遊休農地の存在があるからとしています。

そのため遊休農地を減らすためにもこのような措置をしたと考えられ、今後遊休農地を何とかして活用しなければ、宅地よりも高い税金を支払う羽目になってしまいます。

 

農地を持つための条件

農地というのは基本的に農業に使われる土地であれば、農地に分類されます。

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この農地を所有するためには実はある最低条件を満たしていなければなりません。

農地というのは農業するための土地なので、所有者になるべき人が農家もしくは農業を始める人でなければいけません。

つまり、農家ではなく、今後も農業を行う予定のない人は農地を取得することが出来ないのです。

さらに農家や農業を始める人であっても、農地の取得には自治体の農業委員会の審査をクリアしなければならないため、時間がかかるのです。

しかし一つだけ例外が存在し、それは相続によって農地を取得する場合です。

相続の場合は、新規の取得ではなく承継という形になるため農業委員会の許可は必要ないのです。

他にも農地を取得する方法として、土地の転用が可能な農地であれば取得することが出来ます。

土地の転用というのは、農地などを宅地などの地目に変更することで、宅地に変更することが出来れば、誰でも取得することが出来ます。

上記のことから農地の活用方法として、農地をそのままの状態で使用する、農地を宅地などに転用して使用する、農地を売却もしくは賃貸として活用するなど、3の方法に絞られます。

気を付けなければいけない点は、どの方法でも農業委員会の許可を受ける必要があり、もし許可を受けずに売却してしまったとしても、契約の無効になります。

・農地転用が可能な農地

農地というのは大きく分けて5つの種類に分けられており、種類によって農地転用が可能かどうかが変わっていきます。

・第3種農地

鉄道の駅が300m以内にあるなどの市街地の区域又は、市街地化の傾向が著しい区域にある農地のことを指す。

・原則許可されないが、例外もある農地

・甲種農地

市街化調整区域内に存在する農地で、集団的に存在している(おおむね10ha以上)農地で高性能機械による営農に適した農地。

または特定土地改良事業等の施行後8年以内の農地

原則として許可はされないが、農業用施設や農産物加工施設、土地収用認定施設になる場合。もしくは集落接続のための住宅になる場合(敷地面積500㎡以内)などのケースは例外的な許可を受けられる場合あり。

・第一種農地

10ha以上の規模の一団の農地や土地改良事業等の対象となった農地等良好な営農条件を備えている農地

原則として許可はされないが、国道や県道沿いのガソリンスタンド、ドライブインなどの沿道サービス施設などにする場合は例外的な許可を受けられる場合あり

・第2種農地

鉄道の駅から500m以内にあるなど、市街地化が見込まれる農地又は生産性の低い小集団農地

第2種農地は、周辺の他の土地に立地することができないなどの理由があれば、許可される

・原則許可されない農地

・農用地区域内農地

市町村が定める農業振興地域整備計画において農用地区域とされた区域内に存在する農地

原則として許可されない。

農振除外申請を行って許可されれば、転用できる可能性もあるが許可される可能性は非常に低い

このようになっており、一般の人が転用することができる農地というのは基本的に第2種農地もしくは第3種農地に絞られるかと思います。

農地区分の確認方法は管轄の農業委員会への問い合わせが確実でしょう。

そのままの状態で農地を活用する方法

もし転用が不可能な農地を相続してしまったら、その農地はそのまま活用するしかありません。

しかし農地を使えるのは農家しかいないため、方法もかなり限られてきます。

・農地を売るには

農地の売買というのは、農業委員会の許可が必要になってきます。

購入者は農家に限られてしまうので、すぐ売れる可能性はほぼ無く、年単位の時間をかけても売れるかは分かりません。

また、売れたとしても余程いい農地でもない限り、タダ同然の価格になることは覚悟しなければなりません。

もしどうしても売却に不安ならば、近年発足した農地集積バンクの利用も考えるといいかもしれません。

農地集積バンクとは、小規模に点在した農地をまとめて希望した農家に提供する制度のことで、ここに登録することにより行政が管理してくれるので、所有者自ら管理する負担がなくなります。

さらに、希望した農家が現れて貸すことになった場合でも、賃料が農地の所有者に支払われる制度になっているので、運が良ければ小遣い程度ですがお金を貰えます。

・知り合いの農家に貸す

農地というのはポツンと存在することはあまりなく、基本的に周りにも農地があることが多いです。

その周りの農地を活用している農家の人に貸し出すのも手です。

この場合も農業委員会の許可が必要になりますし、それは無償で貸す場合でも変わりません。

農地は最大50年間貸し出すことはできますが、そこまでの長い間借りる人はいないと思うので、期間の設定は借主とキチンと相談するようにしましょう。

農地を転用して活用する

農地転用が可能な農地ならば、転用することに越したことはありません。

農地転用後は、自宅のための住宅を建てたり、駐車場を経営したり、今流行りの太陽光発電パネルを置くことも可能です。

しかし農地転用というのは、基本手に転用した後にどう活用するのかの目的が明確でないとならず、転用後もキチンと目的のために使われているかの調査が行われます。

自宅を建てる場合は、建築資金が調査可能か、建築許可が受けられるのかなどの調査がされ、駐車場などの事業の場合は、事業計画と資金の調達方法などの実現性が必要であり、どちらも厳しい制限があるのです。

やり方としては、費用がかけなくてもいい資材置き場として最初は使い、しばらくたったら自宅を建てたりすることで無駄な費用と手間を削減することが出来ます。

このように多少工夫を行えば、最初から自宅を建てる目的で行うよりも手間暇かけずに活用することができます。

農地を転用前提で売却もしくは賃貸を行う

転用が聞く農地ならば、転用を前提で売却したり賃貸したりすることが出来ます。

この場合は、売買契約書や賃貸借契約書に農地転用を前提としたという一文が入るので、もし転用許可が降りなければ契約は白紙になります。

通常の転用しての活用とは違い、転用後の利用は次の所有者が行うことなので、売主や貸主が利用計画を提出する必要はなく、次の所有者が行うことになります。

売却した場合は所有権が移転した場合は特に問題ありませんが、賃貸で借主が地代を滞納するのを防ぐためにも、借主の事業について知っておく必要があります。

借主が行う事業としては、家を建てて賃貸経営を行う、店舗として活用する、工場や倉庫、資材置き場として活用するといった可能性が考えられます。

注意しなければいけない点は、貸した土地に借主負担で建物が建ってしまうと借地権が発生します。

この借地権は、貸主側が正当な理由なく契約破棄することは原則不可能のため、借主優位の契約になります。

賃貸期間についても、貸した土地で何を行うかによりますが10~50年の期間で行われるため、かなりの長期間による賃貸になります。

その間は、貸主がこの土地を何かに活用しようとしても正当な理由なしに契約破棄が出来ないため、使おうとした時期に使えないといったデメリットもあります。

まとめ

現在、遊休農地に関する増税を知っている一般の人は少なく、来年以降の固定資産税増税に驚く人も多いと予想されます。

その時に焦って行動に移すよりも、今できることを行い、出来るだけ早く農地を活用できるように準備を始めなければなりません。

もちろん、手間もかかりますし、費用もかかるかもしれません。

しかし遊休農地をこのまま放置して高い税金を支払い続けるよりは将来的にも楽になれると思うで、是非遊休農地を所有している方は、この記事で農地の活用方法を見つけてみてはいかがでしょうか。

 

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